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石油給湯器の選び方!メリット・デメリットをガス給湯器・エコキュートと比較!

石油給湯器の選び方!メリット・デメリットをガス給湯器・エコキュートと比較!

寒冷地とも相性ばっちりで、パワフルな給湯が魅力であるのが石油給湯器です。しかしその魅力も、ご家庭にぴったり合った製品でなければ半減してしまいます。せっかく購入したのに、ご家庭の環境に合わなくて石油給湯器の長所を引き出せず、宝の持ち腐れになってしまうなんて悲しいですよね。今回は、石油給湯器の選び方やメリット・デメリットをガス給湯器・エコキュートと比較していきます。

「石油式なんて時代遅れじゃない?」「ガスや電気に比べて不便そう」なんて感じているかもしれませんが、決してそんなことはありません。石油給湯器は現在においても根強い人気が残っており、ガスや電気に負けず劣らずたくさんのメリットがあるのです。

目次

    1 石油給湯器をタイプ別に紹介

    まず、石油給湯器は大きく分けると以下の2つのタイプがあります。

    <水道直圧式>
    そのままの水道圧力で石油給湯器に接続することにより、お湯の水圧も水道圧力と同じ高い水圧で給湯できるタイプ。2階への給湯を考えている方やお湯に勢いのあるシャワーを使いたい方にオススメです。

    <セミ貯蓄式(減圧式)>
    水道圧力をいったん減圧してから石油給湯器へ接続するため、水道直圧式と比べると給湯圧力が低いタイプ。お湯に勢いが欲しい方のために、高圧力型の製品もあります。ご家庭で古い配管をご利用の方や安く製品を導入したい方にオススメです。

    メリット デメリット
    水道直圧式
    • 水道の圧力と同等の水圧で給湯が可能なので、お湯の勢いが強い
    • 湯音の安定したお湯を供給でき、細かい温度設定も可能
    • 2階への給湯が可能
    • 灯油量が節約できる
    • 配管が古いと破裂する恐れがある
    • 減圧式と比べて価格が割高
    • 少量のお湯を出すことができない
    セミ貯蓄式(減圧式)
    • 古い配管でも利用が可能
    • 水道直圧式と比べて価格が割安
    • 少量のお湯が使える
    • 水道直圧式と比べると湯の勢いが弱い
    • 湯温が安定せず、細かい温度設定が難しい
    • 2階への給湯が困難
    • 灯油使用量が増える

    水道直圧式と減圧式、両方共にメリットとデメリットがあります。それぞれのメリット・デメリットを考えあわせ、ご家庭のニーズに合ったタイプをお選びください。

    2 石油給湯器の選び方

    石油給湯器には、大きく二つ選び方があります。その二つの選び方を解説します。

    2.1 用途別に選ぶ

    石油給湯器は、給湯+追い焚き用製品、給湯専用の製品、温水暖房専用の製品など、様々な用途の製品があります。さらに、給湯+追い焚き用の製品は、お湯はりはもちろん、足し湯や保温も全て自動でしてくれるフルオートタイプやお湯はりを自動でしてくれるオートタイプ、そして手動の標準タイプなどに分かれています。まずはご家庭のお湯の利用状況などを考慮して、どのタイプの製品を購入するかを決めましょう。給湯、追い焚き、暖房用などの種類やそれぞれの機能については以下の表をご覧ください。

    種類 機能
    給湯+追い焚き フルオート お湯はり+足し湯+保温を自動で行う
    オート お湯はりを自動で行う
    標準 手動で給湯
    給湯+追い焚き+温水暖房 フルオート お湯はり+足し湯+保温を自動で行う
    温水式床暖房へ給湯できる
    オート お湯はりを自動で行う
    温水式床暖房へ給湯できる
    標準 手動で給湯
    温水式床暖房へ給湯できる
    給湯+温水暖房 手動で給湯
    温水式床暖房へ給湯できる
    給湯専用 手動で給湯
    温水暖房専用 温水式床暖房へ給湯できる
    追い焚き専用 追い焚きのみを行う

    2.2 給湯の水量と家族の人数で選ぶ

    給湯システムを購入する際に必ずチェックしなければならないポイント、それは給湯能力です。たくさんお湯を使うご家庭なのに給湯能力の低い製品を購入してしまうと、十分にお湯が使えなくてストレスになってしまいます。また、給湯能力は高ければ高いほどいいというわけでもありません。あまりお湯を使用しないのに給湯能力が高すぎると、あまったお湯をもてあますことになり、光熱費の無駄が大きくなってしまいます。ベストなのは、確実に使う湯量よりも少し高いくらいの給湯能力を選ぶこと。目安として、4人家族では給湯能力が40000kcal/hの製品がぴったりだと言われています。とは言え、ご家庭によってお湯の使用状況は様々。ご家庭に合った給湯能力を選ぶためにも、給湯能力の算出方法を確認しておきましょう。

    給湯能力とは、「1分間にどれだけのお湯を給湯できるのか」の目安であり、以下のような計算式で算出されます。

    • 出力(kcal/h)=1時間の水量×上昇温度(目標温度-水温)

    この計算式に当てはめて算出すると、給湯能力が40000kcal/hの製品で、水温が5℃、目標温度が42℃ならば、1時間に1081L、1分間に約18Lのお湯を利用できます。4人家族で1分間に約18Lという値と下の図を1つの目安にして、ご家庭のお湯の使用量を考えてみてください。

    給湯能力と出湯用の対応

    ご家庭内で普段どのくらいのお湯を使っているかというのは、あまりぴんと来ないことかもしれません。しかし、給湯能力は石油給湯器を選ぶ上でとても大切ですので、ご家庭のお湯の使用状況をよく観察し、慎重に給湯能力を選びましょう。

    3 石油給湯器のメリット

    ここでは、石油給湯器のメリットを従来のガス式やエコキュート(電気式)と比べて解説します。

    3.1 石油給湯器は、ガス・電気よりパワフル

    石油給湯器とは、灯油を燃料に燃焼バーナーを利用して給湯してくれる給湯システムです。石油給湯器の何よりの利点は、そのパワフルな給湯能力。石油を用いた燃焼なので、ガスや電気よりもずっとパワフルに給湯してくれます。そのため、寒冷地との相性も良好。ガスや電気だと寒冷地ではランニングコストが高くなってしまいがちですが、石油給湯器ならそんなこともありません。もともとの給湯能力がパワフルなので、寒冷地でも安心して利用可能。ランニングコストがそれほど高くなりません。

    3.2 石油給湯器は設置工事費も安い

    石油給湯器の魅力2つ目は、その経済性にあります。先述のとおり、石油給湯器はランニングコストに優れています。特に寒冷地と相性が良く、寒くても安く給湯することが可能なため、寒冷地にお住まいの方には特にオススメです。また、電気温水器やエコキュートと異なり、製品代も大変安くて経済的。設置工事もエコキュートや電気温水器よりも安く済むので、イニシャルコスト・ランニングコスト共に全体的に低コストに抑えることが出来て、とってもお財布にやさしい製品といえるでしょう。4人家族の場合の年間の平均ランニングコストを比較すると、給湯器は約114,000円、石油給湯器は約51,000円で、給湯器よりも約63,000円お得です。

    石油給湯器のランニングコスト

    3.2.1 石油給湯器の設置場所と形態

    石油給湯器をお選びの際に忘れてはならないのが、製品の設置形態です。設置形態によって、石油給湯器はどこに設置するかが決まります。石油給湯器の設置形態は大きく分けて3つ。以下の表をご覧ください。

    設置形態 特徴
    無煙突タイプ
    Alt=無煙突タイプの石油給湯器
    • 排気トップを採用しているので面倒な煙突工事が不要
    • 軒下に設置可能
    • 家の美観を保ち、全体的にスッキリまとまる
    • 屋外に設置する
    前面排気タイプ
    Alt=前面排気タイプの石油給湯器
    • 前面から排気するので壁が汚れる心配なし
    • 出窓下等のデッドスペースにスッキリ収まる
    • 壁掛けタイプもある
    • 屋外に設置する
    強制排気タイプ
    強制排気タイプの石油給湯器
    • 寒冷地や雪国設置に適する
    • 強制給排気タイプのものは機密性の高い家屋に最適
    • 屋内に設置する

    3.3 石油給湯器には便利機能も多い

    「貯湯式しかないと不便じゃない?」「でも、石油給湯器って使いにくそう…」そう感じられる方ももちろんいらっしゃいますよね。けれど、そんなことはありません!以前は確かに石油給湯器の主流は貯湯式でしたが、現在は瞬間式(直圧式)の製品も多く普及しており、瞬間式(直圧式)が主流となっています。この方式は、必要量だけその都度加温して利用するので、きめ細かい制御や温度設定が可能。その場で必要量を加温するので、限度水量が無く、お湯切れの心配もありません。また、機能面においても、備えている機能は電気やガスの給湯システムとほとんど同じ。そのため、「電気やガスの給湯システムでは出来るけど石油給湯器では出来ない」なんてことも起こりません。また、コンパクトな製品等も多くあるため、設置場所の確保がしやすく、設置が簡単なことも特徴です。このように、石油給湯器には、様々な点で誰もが使いやすい製品といえるでしょう。

    3.4 石油給湯器の主な最新機能

    ここでは、先述した石油給湯器の便利機能について、具体例を紹介します。

    3.4.1 エコフィール

    現在の石油給湯器には、エコ性能を重視したエコフィール機能があります。これは、これまで燃焼時に廃棄していた熱を使ってお湯を作る機能です。灯油のエネルギーの殆どを使う事ができる高い技術となっています。エコフィールは毎日使うだけで、従来品に比べて二酸化炭素を約13%削減でき、毎年約79ℓの灯油の節約ができます。費用にすると年間7,000円弱の節約となるのです。

    3.4.2 遠隔操作

    スマートフォンが普及している昨今では、給湯器の遠隔操作もできます。専用アプリをダウンロードすることで、家の中からや外出先からお湯張りの操作ができます。冬場直ぐに温まりたいときに、家に着いた時にはお湯が沸いている便利な機能です。

    3.4.3 配管クリーン機能

    給湯器とお風呂を結ぶ配管は、使うごとに汚れが溜まっていきます。最近の石油給湯器には、入浴人数・ふろの温度・気温からふろ配管の汚れを予測し、自動で配管洗浄する機能があります。いつでも綺麗で清潔なお湯を楽しむことができる便利な機能です。

    いかがでしたか?ガスや電気が普及している現在、石油を使うとなると、少し古臭い感じがしてしまうのは仕方ありません。しかしながら、昔から今まで継続して使われているものには、使われ続けるだけのメリットがあります。石油給湯器のいいところに触れれば、「古臭い」「不便そう」といった認識が変化するかも知れません。これを機に石油給湯器がどのようなものか、本当にイメージどおりのものかを見極め、導入、買い替えをご検討ください。

    石油給湯器のメリット

    4 石油給湯器のデメリット

    続いてデメリットです。石油給湯器のデメリットを従来のガス式やエコキュート(電気式)と比べて解説します。

    4.1 石油の備蓄タンクを置くスペースが必要になる

    ガスや電気式に比べてランニングコストが安いのが石油給湯器のメリットになりますが、反面電気やガスと違い石油を備蓄する燃料タンクが必要です。特に寒冷地では、一日で大量の石油を消費するために、容量の大きいタンクが必要です。また、これらタンクのメンテナンスとして定期的な水抜きも必要となり、手間がかかります。

    4.2 備蓄タンクへの補充の手間や、燃料切れを起こす可能性がある

    石油は、ガスや電気のように常に供給されるものではなく定期的に補充を行う必要があります。石油の配達サービスを利用したり、自らで調達したりして補充を行います。石油を備蓄するタンクはあるものの、燃料の消費スピードが速い場合や大雪などにより石油の配達ができない場合、自ら調達ができなくなった場合に、燃料切れのリスクがあるのです。

    4.3 石油価格の変動により、コストが変わる

    石油給湯器のランニングコストが安い要因は、石油自体の調達価格が安いことです。しかし、石油価格は近年冬場に高騰するケースや、産油国などの情勢不安などにより価格が大きく変動するケースがあります。したがって、石油を大量消費する石油給湯器にとって、石油価格の高騰により家計負担増のリスクもあるのです。

    4.4 燃焼時に臭気が発生することもある

    石油給湯器は、機器内で常に石油を燃焼しているため、廃棄熱からは石油を燃焼した時に臭気が発生することがあります。また、異常燃焼時には鼻に刺すような強い臭いになることがあります。よって、設置場所は屋外の通気が良い所に限られます。

    5 まとめ

    石油給湯器は、家庭用では主流であるガスやエコキュートなどに比べると、よりパワフルな給湯ができランニングコストも安いことが主な特徴です。また、石油給湯器は決して時代遅れな商品ではなく、最新の便利な機能を搭載した給湯器が各メーカーから多く商品化されています。

    石油給湯器を選ぶ際は、給湯器の用途や家族数による必要な給湯能力を把握し、機種を選ぶ必要があります。特に給湯能力については、冬場に十分なお湯を確保できるように、慎重に選ばなければなりません。

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